角砂糖が切れた朝

私はコーヒーが好きだ。
ただし、通という程でもない。
実は、砂糖とミルクを入れないと飲めない。
毎朝起きたらコーヒーを煎れるのが日課だが、
砂糖が無かったので今朝は飲まずに出社した。
だから会社で彼と顔を合わせても、
「ごめんね、今朝は飲まなかったの。」
そそくさと逃げてきた。
小菊桜クンは同期だけどあまり接点がなかった。
この前の飲み会で話したら、
お互い、なんだ結構話があうなぁ、てなった。
彼もコーヒーを始めた(?)らしく、
なにかとコーヒーネタで話を振ってくる。
いつの間にか私はコーヒーの先輩にさせられている。
小菊桜クンは豆を挽いて飲んでいる。
私は普通にスーパーで粉を買うので、
なんだか、ちょっと申し訳ない。
気兼ねする必要も、無いといえば無いけれど。
「今度おいしい豆屋を教えてよ。」
と言われたのに生返事をした。
彼はすっかりその気で、
次の土曜に一緒に行くことになってしまった。
私は私で、なんとなく断れなくて、
隣の席の大島さんに相談してもニヤニヤされるだけ。
金曜の夜に気がついた。
これってデートなんじゃない?


角砂糖が切れた記念
3日ほど砂糖なしでコーヒー飲んだ。