「おはなし」

語り部は,魔法使いの末裔であるキャリオ.(女19才).
東の果てに育ち「あかときの杖」を受け継いだ彼女は,西の果てに眠るという「かわたれの杖」を求めて旅に出る.
北西の廃都で隠れ育ったルシルオン(男16才)は,かつて滅びた王族の忘れ形見.
一人残された彼は目的も無く旅を続ける.
それと知らず王権の証である銘剣「水の舞」を携えて
旧世界に生きる最後の竜騎兵,シシイン(男17才),イオルマイン(男17才),パシフィ(女17才).
時代の風は彼らを新世界へと追いやってしまう.
氷河期に入りつつある世界では,かつて隆盛を極めた「魔法」は残滓に過ぎず,また,そえに支えられた王権ももはや存在していなかった.
「科学」はいまだ成熟しておらず,その世界には滅びの道のみが示されているように見えた.
というのが,昔考えた(今も続いてますが),とある物語の一部です.
この物語では,多くの出会いが生まれますが,その全てがすれ違いに終わります.
そして,この物語自体が2つの時代のつなぎ目となると同時に,それらの時代のすれ違いになってしまいました.
「人々のために,世界を滅ぼそうとする者」しかし,彼は失敗してしまいます.
「人々を崩壊する世界から救おうとする者」彼らの必死の努力にも関わらず,それは果たせません.
「ただ愛する人を守ろうとする者」彼,彼女は大きな混乱に巻き込まれ,一人を守ることすら適いません
「全くの個人的な理由から結果的に世界を救った者」唯一欲したものを手に要れられないことを知った彼には,世界などどうなってもよかったのです.
改めて書いてみると,私はサドかしら,と思いました.
この物語の最後に「世界」は滅びを迎えます.
完全に消え去ってしまうわけではありませんが,それは,また別のお話です.
□ 読んだ本: 「天使は結果オーライ」野尻抱介.
「ロケットガール」を読んでから随分経ってしまいました.
やっぱり,勢いですね.
ということで今は「私と月までつきあって」を読んでます.
ちなみに「オルフェウスには命をかける価値がある!」に熱くなってしまったことは秘密です.
□ TVで見た: 「12モンキーズ」T.ギリアム監督,この監督も丸くなったなぁ,なんて昔のことは知らないくせに思いました.
いえ,「ブラジル」や「バロン」に比べてね.
でも,ブラピはまぬけ過ぎ.