「架空叢書」案内

「黎明」
一説には「北極点よりも北が存在しない」ように,「時の始まり以前」というものは無いのだそうです.
つまり,時には始まりがあったということなのでしょう.
「はじめに言葉ありき」,「全ては流れから生ずる」,「音楽による世界の創造」...
始まりの物語,って想像がふくらみます.
ということで,物語に始まりが必要なように,物語集にも「始まりの物語」が必要だったのです.
新しい時代の初まり.
それは秘められた可能性の蕾みがいままさに開かんとする瞬間でした.
全ての曙,暁,彼誰はどのようにして始まったのか,その起源に関する物語です.
1988.11.15-『四十と八の物語』より