物語は始まらない 10

せっかくの日曜は雨。
この一週間は降り通しだ。
梅雨だから、といってしまえばしょうがない。
今日は珍しく早くに目が覚めた。
6時だけどもう明るい。
朝ご飯は簡単に、
冷ご飯に、菜っ葉のお浸し、卵焼き。
カブラの浅漬け。
10分ほどで終わる。
しばらく文庫本を読む。
2、3時間たった。
洗濯機を回す、40分ほど本の続きを読む。
洗濯物を部屋の中に干す。
紐を張って、ワイヤーのハンガー
部屋いっぱいに湿気が広がる。
Tシャツにドライヤーを充ててみる。
気温は高いので、ちょっとあてると、そこはすぐに乾いていく。
すぐに諦めた。
湿気が増しただけだった。
扇風機をかけて、せめてもの抵抗を試みる。
お昼ご飯はチャーハン。
教育テレビを見ているうちにうとうとする。
そのまま昼寝。
蒸し蒸しして目が覚める。
ちょっと汗ばんでる、首筋が機持ち悪い。
6時すぎになって、スーパーへ行く。
クーラーの効いた店内は気持ちいい。
晩ご飯を何にしようかゆっくりと考えながら、買い物を楽しむ。
店から出ると、とたんに現実にひき戻される。
しかし、部屋に戻ると更に湿気がこもっている。
夜になり、雨は小ぶりになる。
かすかな雨音を効きながら、眠りにつく。