追悼 天野祐吉さん

ラジオ、コラム、そして広告批評でよく目にした天野祐吉さん、
先月(2013年10月20日)に亡くなられたのをニュースで知ってから、自分もどこかで書いておかないと、と思ってました。
私が天野さんのことを初めて意識したのは80年代の後半ころ。
広告代理店の利潤を諸外国のGNPと比較し、
電通や博報堂のそれが、ブラジルなどに匹敵するものだということでした。
利潤だったか資本金だったかとか、詳細はうろ覚えですが、
広告が如何に大きな存在であるかということを初めて知りました。
当時はバブルのピークで、いけいけドンドンな時代。
そんな中でネガティブではない批判をされている方だなぁと思いました。
東北大震災後に、一番気になっているのが「あの頃をもう一度」という声です。
復興の持つ意味が「高度経済成長をもう一度」や、
「(明治以降の)一等国への仲間入り」に聞こえてしょうがない。
目先の目標をちょっとずらして、何もなかったかのような安易な安定を求めようという空気。
反省をしないで問題に蓋をして忘れてしまう流れ。
こういう時代にこそ、いい野次を飛ばしてくれる人ではないかなぁ。
最後になりましたが、ご冥福をお祈りいたします。
天野祐吉作業室
天野祐吉 @wiki