カワウソ昔話・補遺

もう一つあった。
■人の助けをする獺
 五間堂村(現 根上町)で元禄の頃のお話。
 カワウソが人助けをしたり、川の魚を人が採った腹いせをする等、
 不思議なことが続けて起こった。
金沢のふしぎな話「咄随筆」の世界 2004年刊
1726-27年に集められた咄随筆より。

カワウソ昔話

カワウソについてちょっと調べてみた。
主に文芸的な意味で。
民話をみると狐や狸が多いですが、
けっこうカワウソの話もありました。
■カブソ(獺)退治
 元気なオッサンが、雨の日に蓑てあるいてたら後ろからカワウソがついてきたので捕まえた話。
 特にカワウソが悪さしたとかではない?
■川獺に騙された話
 カワウソが見事に化けるというので捕まえて縄で縛っておいたら、
 朝になって見てみると鞍掛けだった、という話。
■カワウソの名剣
 河川工事の人夫にいたずらをしたカワウソが捕まっていじめられていた。
 それを蓮如さんが引き取って逃がしてあげたら恩返しに短刀を咥えてやってきた。
 それが今、二俣の本泉寺に伝わっている。
以上は、金沢口承文芸研究会編「金沢の昔話と伝説」 昭和56年刊 より
■藤塚の獺祭
 藤塚は本吉の古名、本吉は現在の白山市美川町本吉。
 手取川の河口のこのあたりはカワウソも多かったが、人を騙すことはなかったそうだ。
 そのあたりの村長笠間家に春になるとカワウソがマスを供えに来る話とその起こりについて。
堀麦水「三州奇談」18世紀中頃? 昭和47年刊復刻版より
ちなみに母も小さい頃は
「カブソが絣(カスリ)の着物来て化けて出る」
と言われていたそうです。
また、曾祖母がカブソを近所で見たと聞いていたとか。
# 子供を怖がらすためかも。
金沢揚地町(現在は笠舞町の一部)でのお話。
カワウソも、ほんの少し前までは身近だったんですね。

町の本屋の未来?

以前に「紙の本の将来? 2011/10/3」
ということで再販制度についてちょっと考えました。
しかし、現実はもっと進んでいるようですね。
「スキャン代行」はなぜいけない? @ITmedia
「インタビューが行われたのはおよそ1年前だが、すでにそこで提示されていた問題は、いま現実のものになっている。そしてそれ以上に、事はスキャン代行に留まらず、電子書籍の未来(流通や再販制度)にも大きく影を落す問題だということも示されている。」
この話では触れられてませんが、
全国の小規模本屋はどうなるんでしょうね?

玉川図書館


午前中は 玉川図書館 へ行って調べもの。
ついでに近世史料室も。
近世史料室で訊いてみたら、
古地図とかコピーしてくれる。
A4サイズでカラー1枚300円、モノクロ10円、
ついつい5枚ほど頼んだら昼食代が消えたよ?
でも高品質なカラーコピーだった。
本館2階の参考資料室では、
申請すればWi-Fi使えるようになってた。
うーん、20年前とは違う、
歳とったなぁ。
ちなみに20日まで
旧藩祖三百年祭と金沢の祭」展やってます。

言葉は難しい

先日、「末姫子」という言葉の読み方が気になった。
たしか「すえひめ」だったと思うけど心許ない。
ネットで調べてみたら、引っ掛からなかった。
「やっぱりインターネットはこの10年分くらいしか情報がないな」
とネット(ていうかgoogle)をイジメようかなと思った。
けれど、広辞苑(紙、第3版)で調べてみたら、あれ、載ってないよ?
男の場合は「末男子」(すえおのこ)、こっちも載ってない。
やっぱり時々でも図書館行って大きな辞書で調べないとダメですね。
たまに図書館へ行き、書庫に入ると、
これらの本のうちネットに載っている情報は10%もないだろうなと思う。

文語で考えてる

このひと月ほど、日頃の妄想をできるだけ形にして記録してみた。
それで気がついたのだけれど、私は、
「頭の中では文語で考えている。」
言文一致とは言うけれど、
人と話をするときと、
文章に書く時では、やはり言葉は違う。
どちらかといえば私は本を読む方だと思う。
高校では図書室に、前の月の貸し出しランキングが掲示されていた。
時々、2位か3位で私の名前が乗った。
その程度だ。
他に市立図書館と県立図書館にも通っていたけど。
考えてみると、中学生の頃、
授業が暇になると、
「旧仮名遣いでノートをとる」遊びをしていた。
その頃には旧字や略字にも親しみがあったんだろう。
「はしご高」とか「日偏に寸」とかいつ覚えたんだろう?
文章を書いていると時々、
こんな言い回しは今の人は使わないだろうなぁ、とか思う。
正直言って、自分と同世代の人でも使わないだろう。
でもそこは、それ。
私と似たような高校生とかいるよね、きっと。

まだ奈良時代

大学の一般教養の英語の時間に、
日本語の「…した」というのは完了相というもので、
英語の過去形とはそもそもシステムが違う。
と先生が言っていた。
なるほど、それなら未来完了があっても不思議じゃない。
というのが20数年前で、
時々思い出しては日本語文法の本をあさってみるのだけど、
なかなかそれらしい(?)本に出会いません。
とりあえず網羅的な本から入ってみよう、
と買ったのがこの本です。

はじめて読む日本語の歴史
沖森 卓也著
ISBN 978-4-86064-255-6
2010.3
[ bk1 / amazon ]

やまとことば では「ラ」が語頭にこないことは知ってましたが、
それがアルタイ語族の特徴だったり。
フィンランド語はフィン・ウゴル語族だから、
アルタイ語系の日本語とも共通点があるのかな?と思ってましたが(素人考え)、
母音調和はウラル語族、アルタイ語族にみられる特徴で、
単に「子音+母音」ではなくて…
おお、そんな繋がりがあったとは。
時代順に整理されていて面白い。
まだ最初の「奈良時代まで」の途中ですが。

ときどき、うらやましい

ときどき、海外(といってもたいてい英語)の詩歌をよむ機会があるのですが、
うらやましく思うことがあります。
それは韻をふむことです。
例えば、
I said the sparrow.
With my bow and arrow,
I killed cock robin.
でも、日本語だとダジャレになってしまうのか、
歌詞で脚韻とかあんまり聞かないですよね。
# 私が知らないだけ?
そう考えると、七言絶句とかいいよね!
とか思ってたのですが、このところよく聴いている次の曲、
dシュディスタb @ サヨナラノツバサ には次の歌詞が。
「You hold me tight!? 夢みたい」
「魔法見たい!? マントをヒラリ」
これ韻をふんでるんですね、なんて素敵!
菅野よう子がたくましいのか、
日本語がたくましいのか。
まだまだ日本語って面白い。

近頃の21世紀美術館

■「藤城清治 光と影のファンタジー
小さい頃からNHK教育TVでよく見ていたあの「影絵」です。
母といっしょに見に行きました。
展示されている作品数も多く、見応えがあり、
「毎年やってくれたらいいのに」
と母と話していました。
ちょうどサイン会の日でもあり、藤城さんも来ていました。
■「Open Sky Project
お盆に友達と行ってきました。
いわゆるメーヴェを作って飛ぼうというアレです。



展示してある機体はまだグライダーでしたが、
VTRではジェットエンジンを積んで滑走していました。
しばらくしたら、実際の飛行・滑空するようです。
でも、じゃじゃ馬だろうなぁ。
飛ばしたいけど。
うわぁ、(体重50Kg程度を想定)だって。
OpenSky ホームページ