ファンは全員中年男性

田中ロミオ
人類は衰退しました 7
ISBN 978-4-09-451353-0
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なんだかアニメも始まってイラストの方も変わりましたが、そこはそれ。
中身は安心の妖精さんクオリティでした。
今回のお話は教育問題と人類と妖精と人工知能(?)。
妖精さんの秘密にちょっと触れたような、そうでないような。
衰退って大切ですね。
Let’s 衰退!
戸部淑さん、なんか久しぶりに画を見た気分。
10年近くHP維持してる人もあんまり見ないですねぇ。

文芸的側面:アイヌ編

カワウソはアイヌ語ではエサマン(esaman)。
○カワウソは働き者で立派な外套を着て裕福に暮らしていた。
 他方、キツネはなまけ者でボロ外套を着て、いつも他のものを盗んだりして嫌われていた。
この比較はカワウソやキツネの外見をよく表していて面白い。
カワウソは水に入り捕食するため、毛皮が痛むことは死にもつながる。
一方、映像でみるかぎりキタキツネは、季節によってかなりボサボサな感じだ。
実際に明治以降のカワウソ毛皮の輸出は幾許かの富をもたらしたのだろうが、
それがカワウソに還元されることはなかった。
「毛皮は、その持ち主が着ているのが一番美しい」
と言われるようになるのは、合成繊維など代用品が普及してからだろう。
○カワウソは頭がつぶれていて物忘れが激しい。
 よく物忘れをする者を「あいつはカワウソだ」といい、
 要領を得ない伝言や復命を「カワウソの使い走り」などという。 
これも頭骨が扁平なカワウソの特徴そのものだ。
ただ、カワウソの習性や生態との関係はどうだろう?
水族館や動物園のカワウソは成獣でも、よく小石などで遊ぶが、
寝るときにはケロッと忘れてほっぽり出してしまう。
野生の場合にも似たような事があったのかもしれない。
○ちなみにラッコは好色と見られていたらしく(艶笑譚に出てくる)、
 ラッコの毛を撫でるとその方へなびいたままになっているので、
 誰にでもなびく浮気な女を「あいつはラッコだ」といったとそうだ。
■参考文献

更科源蔵
アイヌ文学の生活誌
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高校時代に読んだ本。
スズメの神謡が好きでノートに書き写していた覚えがある。

知里幸恵 編訳
アイヌ神謡集
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知里真志保 編訳
アイヌ民譚集
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経済的にお手軽な宇宙進出

大嶋啓之
星界のアーキペラゴ
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今度は冊子付きのCD。
主観的には音楽メインな感じかな?
冊子といっても小川一水さんのショートSF。
なんだか「鮭の卵」方式もすっかりポピュラーに!
Robert Charles WilsonのSPIN/AXIS/VORTEXシリーズでも大活躍だったし。
お手軽な恒星間旅行の大本命。
ただし、人の時間スケールではないので、
主に訪問される側であることが残念。
特設ページ
http://www.voltagenation.com/arc/

日産の素は中島飛行機

前川正男
中島飛行機物語 : ある航空技師の記録
ISBN 4-7698-2273-1
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レシプロ エンジンについて本を探して読んでみた。
思ったのとは違って技術的な側面は少なかったが、面白かった。
一人のエンジニアが、中島に就職し、徴兵され、また会社に復帰し、
戦時下での波瀾万丈な人生を通して、飛行機を通して、
日本をそして世界を眺めた物語だった。
歴史にifはないというが、
やはりこういう本を読むと太平洋戦争が無かったら、と思ってしまう。
加えて、戦争へ向かった失敗が反省されないまま、
これらの記憶が風化してしまい、
日本は再び戦争を繰り返す心配が頭をよぎる。

今日マチ子, やくしまるえつこ朗読
ぼくのおひめさま -人魚姫 灰かぶり
ISBN 978-4-7562-4194-8
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何度も書いてますが私は人魚姫の物語が好きです。
実はCD付きというのは、本が手元に届いて初めて気づきました。
絵がスゴイよね!
文は割と原作を映しているけど、画が現代語訳といった感じ。
うまく言えないけど、見てほしい。
朗読もよかった。
主観ですが、本と合わせて聴いても心地よいリズムでした。
やくしまるえつこさんは「少年よ我に返れ」とか最近よく名前を聞くのですが、
ちゃんと聴いたことがなかったので、ちょっと調べてみよう。

本の整理

も、一段落。
現物の本の整理も並行して、なんとか千冊くらいに収まりました。
書庫
気が付いてみると最近は感想を書いていないので、
これからはもうちょっとマジメに書くことにするよ?

滝本竜彦,紅玉いづき 他
星海社カレンダー小説2012 下
ISBN 978-4-06-138834-5
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星海社のページに期間限定で公開されていた、
紅玉いづきさんの「青春離婚」を読みたくて。
同じ名字の男女が一つのクラスに、
冗談で「ふうふ」と呼ばれる二人。
しかし、そんな関係にも終わりがきて離婚…
私の苗字は県下300位以下なので、そんな経験はありません。
考えてみると、母は結婚して苗字の上一字だけ変わった、
とか思ったり。

石田衣良,大西科学,筒井康隆 他
短篇ベストコレクション: 現代の小説 2012
ISBN 978-4-19-893563-4
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これも大西科学さんの「ふるさとは時遠く」を読みたくて。
4次元時空連続体(Lorenz Manifold)とは言いますが、
実際には時空間のことはまだまだ分からないことだらけだ。
時間と空間はなぜ対称じゃないのか?
そんな素朴な疑問を形にしたSFって案外少ない。

10年越しの…

おがきちか
Landreaall 20
ISBN 978-4-7580-5716-5
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これも少女マンガなのかな?
連載開始から約10年、一つの山にたどり着きました。
3巻ラストで登場した人物と主人公の邂逅、
そして、すれ違い。
1,2巻もいわばこれの前振りだから、
おがきさんはこの二人を中心に物語を書きたいんだろうな。
好きなんだけど、終わるのに後何年かかるんだろう?

本の整理

識別子にISBNを使ってるのですが問題もある。
・ISBN導入以前のもの
・ISBNを取得していないものもある
ところで、日本では商業出版したら国立国会図書館に献本する義務がある。
つまるところ商業出版された本は国立国会図書館のcodeで整理することができます。
amazonではISBNでの検索になるので、ISBNを主として国立国会図書館codeを副として整理することにした。
そしたらありました、私が書いた文章が載っている本。

シー・エー・ピー 編
とっておきの富山
シー・エー・ピー
1995. 5
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「富山在住の124人によるガイド・エッセイ集」
機会があって、恥ずかしながら私の書いたものも末席に。

海の翼

5,6年前に出張でお台場に行くことになり「二式大艇」を見たいなと思って調べてみたら、もうお台場には無く見ることはできなかった。
戦後の国産航空機といえばYS-11 (@Wiki)が有名ですが、それ以外にも(ほぼ)純国産でけっこう造ってます。
新明和PS-1、三菱T-2/F-1、あすか,…
その中でも「二式大艇」とPS-1は全体的なフォルムが似ているので、直系だろうなとは思っていたのですが、ちゃんと調べたことはなかったので読んでみた。

碇義朗
帰ってきた二式大艇
ISBN 978-4-7698-2659-0
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PS-1の開発までに、YS-11にからんでいたり山あり谷ありだったようす。
こういう歴史をみるたび思うのは、「技術はあっても戦略や戦術が無くて頓挫する」ことが多いこと。
政府はもとより各省庁には長期的な視野がないよね。
(防衛省のことはよく知りませんが。)
お台場からいなくなった「二式大艇」は鹿児島の海上自衛隊 鹿屋航空基地史料館で展示されていて、見ることができるようだ。

ブック宮丸もガンバレ

よく行く書店の一つに「ブック宮丸」にちょっと異変が?
金沢北店(諸江町), 笠市店・コミックハウス(安江町)が閉じていて、
「6月1日より改修…」の張り紙がはってありました。
普通こういうのは「○月○日まで」と期日がきってあると思うので、もしや?
一番近所の金沢南店(八日市町)は通常営業しているので倒産とかではないと思います。
でも、金沢の書店がまた少し減ってしまうのかと心配です。
調べてみたら「うつのみや」も今は8店舗しかなかった。
繁盛しているのは富山(文苑堂, 明文堂, 中田)・福井(勝木, )の書店ばかり。

女の子の頭皮の匂いを一日中かいでたい

「女の子の髪の匂いを一日中かいでたい」をWebラジオで聴いたんです。
歌詞はほとんどタイトルのとおり (w
で最初はコミックソングだと笑って聴いていたのですが、
じっくり聴いてみるとラブソングなんですね。
そんなこんなでアルバム買いました。

鷲崎健
「I Love You」のある世界
アトミックモンキーレーベル
2012. 5
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でも聴いていて、
私は「髪」よりも「頭皮」だなぁと思った。
探したらあったよ。

「ハイ&ハイ」より (c)秋★枝
下の短篇集に収録されてます。

秋★枝
伊藤さん : 秋★枝短編集
メディアファクトリー
2009.12
ISBN 978-4-8401-2956-5
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